売上を上げるには、売上高=客数×客単価
この計算式を使うということをお伝えしました。
客数または客単価の数字を増やせば、
売上が増えることがわかります。
では、どうやったら、
客数と客単価が増やせるのかを、
具体的に解説します。
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客数=商圏人口×対象人口比率÷競合店舗数×競争力×頻度×店数
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まずは客数です。
客数は、このような計算式に分解することができます。
このそれぞれの項目に、
あなたの会社の状態をあてはめてみてください。
自社の現状を知ることで、
どこの項目の数字が足りないから客数が稼げていないのかが鮮明になります。
問題点がわかれば、
次はそこを解決するための対策を打ちます。
客数=商圏人口×対象人口比率÷競合店舗数×競争力×頻度×店数
1. 商圏人口が少ない場合
【前提】
人口が多いエリアのほうが、ビジネスは成立しやすい。
【対策】
商圏人口の多いところに移転(出店)する、営業エリアを変更する
※各商売による必要商圏人口は満たしている必要あり
2. 対象人口比率が低い場合
【前提】
性別や年齢を問わず、対象客層が広いほど客数は増加する。
【対策】
→男性対象であれば、
女性もターゲットにできる商品やサービスの販売、開発を行う
→20代30代がメイン客層だとしたら、
40代50代もターゲットにできる商品やサービスの販売、開発を行う
3. 競合店舗数(ライバル店)が多い場合
【前提】
競合店数が少ないほうが、自社の客数は増加する
【対策】
→ライバル店の少ないところに移転(出店)する、営業エリアを変更する
※人口が多いエリアは、競合店も多い。人口が多くて競合店が少ない商圏を探す。
4. 競争力が弱い場合
【前提】
商品、価格、利便性、提供方法など、他社より魅力があれば客数は増える
【対策】
お客に選ばれる理由作り
→同一商圏の競合店と比べて、自社の強さを明確にして競争力を上げる。
【チェック項目】
お値打ち感(品質に対する価格の安さ)
品揃えの豊富さ(欲しい商品が豊富にある状態)
適正な店舗面積(狭く感じない、商品陳列が十分にできる)
快適さ(照明、店舗カラー、BGM、騒音、匂い、スムーズな接客)
駐車場(店舗の近く、台数、広さ)
商品の提供方法(早さ、購入までのプロセス)
など、他社より魅力があれば客数が増える
5. 購買頻度が低い場合
【前提】
購買頻度が増えれば、客数も増える。
月1回の来店を月2回の来店に増やせれば、客数は2倍になる。
【対策】
購買頻度の低い品目の取り扱いを増やす(日用品や生活必需品など)、
現状より低価格品を扱う、
取り扱い品種を増やす、
オペレーションを変更する(客につきまとわない、セルフサービスに変えるなど)
6. 店舗数が少ない場合
【前提】
売上・客数を増やすには、新規出店が最も効果的。
そのためには、必要商圏人口の把握と店舗を増やせる業態であることが必須事項。
【対策】
出店を検討する
このように、1〜6までの項目を見直すと、
客数を増やすヒントを見つけることができます。
ただし、項目によっては、多額の資金が必要な大掛かりなものもあります。
まずはすぐに取り掛かることができる項目から見直していきましょう。
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<用語解説>
・商圏人口
自社のお客様の8割が居住するエリアの人口のこと
・対象人口比率
商圏人口のうち、お客様となる対象人口(性別、年齢層で分類)の割合はどのくらいか
・競合店舗数
自社のライバル店の数
・競争力
価格や品揃え、店舗面積、駐車場台数、店内の居心地、提供時間などの項目が、
競合他店と比べて優位かどうか
・頻度
お客様が年に、月に何度買いに来るか
・店数
自社が持つ店舗数
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