赤字になったら、
売上を取るためにがんばらないでください。
一時的な赤字ならまだしも、
赤字が続く場合は、
絶対に無理して売上を取りに行ってはいけません。
なぜなら、
がんばって売上を取りに行くと、
金が増えるより先に、金が減るからです。
赤字でキャッシュが少なくなっている会社にとって、
キャッシュを減らすことは、
傷口をさらに広げることになります。
どうして、
がんばって売上を取りに行くと、
金が減ってしまうのか。
例えば、
代表的なものとして、下記のようなことが考えられます。
・売上を取りに行くと、広告を増やします。
広告媒体を追加したり、大きい枠を買ったりして、広告コストが増加します。
・売上を取りに行くと、作業が増えます。
新しい企画やキャンペーンなどを準備し、労働コストや外注コストが増加します。
・売上を取りに行くと、値引きをします。
値引きしても必要な数が売れないケースが多く、結果的にいつもより粗利が減ります。
このように、
売上を取りに行っても、多くの場合はコストが増えて、
さらに粗利を減らします。
コストは予定通りの金額が確定するのに対して、
売上は予定通りにはいかないものです。
したがって、
がんばって取りに行かないと上がらない売上は、
あきらめてください。
慢性的な赤字の場合、
そのビジネスモデル自体がダメなケースがほとんどです。
今まで必死に売ってきても赤字なのですから、
この先同じように頑張っても、売上が上がるはずがありません。
まずは売上をとるより先に、赤字をなくすことが先決です。
傷口をふさいで、出血を止めましょう。
赤字とは、
粗利の金額を上回る経費を使っている状態のこと。
赤字をなくすには、
各経費を最低限に抑えて、
固定費を減らし、固定費を変動化し、
粗利で経費を払い切れる状態にしてください。
同時に値引きやロスを減らし、粗利を増やしてください。
売上を上げるのではなく、
赤字を無くすことを最優先にし、
黒字化する方法をとってください。
この方法でなんとか生き残ったあとに、
新業態の開発にとりかかりましょう。
今までのやり方を変えずに、
同じ商売を続けても先はありませんから、
新しいビジネスモデル作りに取りかかってください。
(※全く新しい商売に替えるという意味ではありません。)
売上を減らすことは、
とても勇気がいることですが、
売上を追いかけることで、
傷口をさらに広げてしまうということを、
知っておいてください。